パリ9区の閑静な住宅街の中にある小さなステキな美術館
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歩いている人も少なく、思わず通り過ぎてしまいそうになってしまうほど。
表向きは住宅街の中に馴染んだ建物になっているのは、モローが生前亡くなるまで住居兼アトリエとして両親と住んでいた建物を改装して美術館にしているため。
壁一面にぎっしりと展示された絵画
ギュスターヴ・モローは19世紀末の象徴主義の画家で、作品の題材に聖書やギリシャ、ローマ神話を使い、壮大で綿密な描写によって独特の精神世界を描き出した作品は、幻想的でロマンティックな絵画が多いです。
2階部分の彼の住居部分には、書斎、食堂、寝室などが公開され、どの部屋の壁も沢山の絵画や写真で埋め尽くされていて、モローの生前の歴史が刻まれています。
3,4階部分はモローのアトリエだった場所。
大きな窓から光が差し込み、自然光の中で鮮明な色使いが見られます。
壁一面にぎっしりと展示されている作品群は一つ一つ鑑賞するにも一苦労するほどで、どれも見ごたえのある作品ばかり。
作品の他にも絵画を仕上げるまでの過程で描かれたデッサンは壁に可動式パネルが設置され、スケッチブックをめくるようにして見られるようになっています。
他にもデッサンのために造られた彫像がフロア中央部分に展示されていたりして、
どのように絵画の仕上がる過程が解るようになっているところも興味深いです。
小さいながらも作品点数が多く、油彩850点、水彩350点、デッサン枚数は7000点余りも収められたとても充実した美術館。
少しの時間現実逃避して幻想的な世界に浸れますよ。
画家自らが痕跡のすべてを残すことを意図したモロー美術館。すべての作品にまつわる全生涯のデッサンがひとつの場所で見られるのは世界でもここだけです。
Musée Gustave Moreau
14 rue de La Rochefoucauld – 75009 Paris
12番線:Saint-Georges / Trinité
(水~木曜日)10:00~12:45/14:00~17:15
(金~日曜日)10:00~17:15
火曜日・祝日
01 48 74 38 50
http://musee-moreau.fr/
6 €