パリ18区。階段もしくはケーブルカーで丘を登っていくと、美しいサクレ・クール寺院や絵描きが集まるテルトル広場が広がる、パリの中でも人気の高い観光地。
そんな賑やかな界隈の目立たない奥まったところに、ひっそりとこのダリ美術館が佇んでいます。
パリにあるダリ美術館
ダリの美術館といえば、スペイン・フィゲラスにある「ダリ劇場美術館」が有名ですが、ダリの美術館は世界にいくつか点在していて、その一つがここの「エスパス・ダリ・モンマルトル(Espace Dalí à Montmartre)」
地下に続く階段を下りて行くと、そこには薄暗いダリ・ワールドが広がっています。
1000平米の広いスペースには彫刻、オブジェ、リトグラフなど300点以上の作品を展示し、ダリの代表作である「溶ける時計」や「空飛ぶかたつむり」のオブジェも見られます。
また、ダリ独自の解釈による「ドン・キホーテ」「ロミオとジュリエット」の挿絵も。
美術館というより、ダリのアトリエにいるような雰囲気の美術館でダリ作品を楽しんだ後、出口へ続く階段を登るときに、階段の壁にかけられている写真も見てみてください。
ダリをイメージするときに、最初に思い出すのが、ダリの髭。
その髭をも色々な形に変えて芸術の一つとして撮影された数々の「ダリの髭写真」が沢山かけられていて興味深いです。
(「馬鹿と天才は紙一重」・・・などという言葉もあるように、ダリだからこそ芸術作品としてみることが出来ますが、一般人が同じ写真を撮ったとしても、ただの馬鹿写真にしか見えないと思います!)
ダリは、パリの芸術運動のひとつ、シュルレアリズムを代表する芸術家の一人で、絵画から彫刻、映画なども手がける多彩な芸術家でした。
シュルレアリズムは「超現実主義」目には見えない心の世界を表現する独自の作風が多く、理解しがたいものも沢山あるのですが、「夢と現実」の狭間でダリが作り出した心の世界を体験するのも、また違った現実世界を発見できるかもしれません。
ダリ美術館を訪れる際の注意点
この場所は観光客が多くスリが多発している界隈である上に、親切を装った似顔絵描きや地元人を装ったフランス人の輩がうようよしています。
女の子を見ると道案内をしたがったり、たどたどしい日本語で話しかけてきたりして、こちらが安心して油断した隙にスリ行為を働くということが頻繁に起きています。
はっきりと断れば深追いはしないのですが、最初から関わらないに越したことはありません。特に女性一人で出掛ける際は十分に警戒してください。
Espace Dalí à Montmartre
11 rue Poulbot – 75018 Paris
12番線:Lamarck-Caulaincourt/Abbesses
10:00~18:00
01 42 64 40 10
http://daliparis.com/
11,50€(オーディオガイド2,50€)