パリ9区の住宅やオフィスの建物ばかりが並ぶ静かな通りに、小さな美術館、ロマンティック美術館があります。
路面に面した美術館ではなく、木々に覆われた細路地の奥にある美術館なので、外から見ただけでは少し分かりにくいかもしれません。
入り口のところに出ている小さなプレートを注意深く確認して入って行きます。
路地の突き当たりに、緑色の窓枠が鮮やかな建物が見えます。
この美術館は19世紀の画家、アリィ・シェフェールの邸宅だった建物で、特に親交のあった女流画家、ジョルジュ・サンドの作品を多く展示してあります。
当時ロマン主義の芸術家が親交を深めるサロンだった邸宅でもあり、文豪のヴィクトル・ユゴー、音楽家のショパン、リストなどもこの邸宅に足を運んでいたそうです。
一階、二階の部屋の、当時の時間がそのまま止まっているかのような素敵なインテリアの中に、ちらほらと展示された作品の数は多くありませんが、ロマン主義の芸術家の暮らしぶりが感じられるこの美術館は、建物ごと歴史的な資料になっています。
常設の作品の展示のほか、企画展も行っています。
また、美術館の横の庭園では、4月~10月の期間限定で庭園カフェの営業も行っていて、バラが美しく静かな庭園でお茶できるとあって、パリの隠れ家的スポットでもあります。
パリのバラの最盛期は5月下旬から二週間ほど。
この時期に是非美しい庭園のあるこの美術館に出掛けたいものです。
Musée de la Vie Romantique
16 rue Chaptal – 75009 Paris
2番線・12番線:Pigalle
10:00~18:00
月・祝
01 55 31 95 67
http://www.vie-romantique.paris.fr/
常設は無料(企画展などは有料)